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熊本地方裁判所 昭和53年(わ)83号 判決 1978年6月09日

本籍

熊本市春日三丁目一、〇〇八番地

住居

熊本市春日町一四八番地一

会社役員

坂田多門

昭和六年八月七日生

主文

被告人を懲役六月及び罰金一、二〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判の確定した日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、熊本市春日四丁目二四番一四号において、春日町薬局の名称で漢方薬、一般薬品等の小売業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、売上の一部を除外して、架空人名義の定期預金、定期積金を設定するなどして自己の所得を秘匿したうえ

第一、昭和四九年分の実際の総所得金額は七、九七二万四、五一一円で、これに対する所得税額は四、五〇二万二、九〇〇円であるのに、昭和五〇年三月一二日、同市二の丸一番四号所在の熊本西税務署において、同税務署長に対し、自己の総所得金額は三、一九九万三、〇二九円で、これに対する所得税額は一、三五二万七、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて、不正の方法により、昭和四九年分の正規の所得税額四、五〇二万二、九〇〇円と右申告税額との差額三、一四九万五、四〇〇円を免れ

第二、昭和五〇年分の総所得金額と短期譲渡所得金額の合計額は七、九三一万二、八四八円で、これに対する所得税額は四、四二八万三、九〇〇円であるのに、昭和五一年三月一一日、前記熊本西税務署において、同税務署長に対し、自己の総所得金額と短期譲渡所得金額との合計額は三、六五二万六、三五七円で、これに対する所得税額は一、五八〇万九、八〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて、不正の方法により、昭和五〇年分の正規の所得税額四、四二八万三、九〇〇円と右申告税額との差額二、八四七万四、一〇〇円を免れ

たものである。

なお、所得の内容及び税額の計算は別紙のとおりである。

(罰条)

所得税法二三八条、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項

(検察官吉村弘出席)

昭和五三年六月二四日

裁判所書記官 中島一彦

(裁判官 石田実秀)

別紙一

ほ脱額計算書

自 昭和49年1月1日

至 昭和49年12月31日

<省略>

税額の計算

<省略>

別紙二

ほ脱額計算書

自 昭和50年1月1日

至 昭和50年12月31日

<省略>

税額の計算

<省略>

別紙三

修正貸借対照表(1)

自昭和49年1月1日

至昭和49年12月31日

<省略>

<省略>

<省略>

<省略>

別紙四

修正貸借対照表(2)

自昭和50年1月1日

至昭和50年12月31日

<省略>

<省略>

<省略>

<省略>

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